▲▲▲▲あとがき
本作は当サイト、五作目の作品です。
ひとつの夢のカタチでもあります。
★ ★ ★
シミュレーションゲーム、ウォーゲームとの出会いは、「アニメック」という一冊のアニメ雑誌だった。
当時は「ガンダム」がブームになるか、ならないかの頃。
「アニメック」は隔月刊でマイナーといってもいい雑誌で、ロボットアニメをSFとし、懐かしのテレビ特撮を熱く、「"ロリコン"とはなんぞや?」とマンガ史を小難しく語る。
正直、ほとんど一知半解だが、背伸びしたい盛りにはソコがよい。
そんな誌面の中に『「ガンダム」をウォーゲームにしてプレイしている』なる記事。
「ウォーゲーム」? 将棋・チェスのようなもの…。
目を引くのは、二枚の小さなモノクロ写真。
モビルスーツやムサイの立体ミニチュアを駒にした、宇宙空間っぽいゲーム盤。
将棋・チェスにたとえられても、アミカケの写真に四角いマスは見えない。
ジオラマで遊ぶのごとく、その写真から想起するイメージは、T字のフォークで凸駒を地図上で「前進」させる、戦争映画の指令室シーン。
ゲーム好き&プラモ好きの身としては俄然プレイしたくなった。
無いものは作るが貧乏人の鉄則。
ゲームの駒は心当たりがあった。丁度よいサイズのプラモデルが三体セットのリーズナブル価格で販売されていた。
さてはルール。
まずは移動だけど…。
手がかりの写真には四角いマスはない。
目を皿にしても、ゲーム盤にはなにもない。
定規を基準に移動することにした。幅があると駒の邪魔になるから、目盛りをつけたプラ棒もいいか。ミニチュアの脚元にプラ板をつければ、立てやすいし基準にもなる。
問題は「駒をどう取る」か…。
コレが難問だった。
将棋・チェスといえば、「同じマスに入ると相手の駒を取れる」方式。
しかしソレでいいのか?
「ガンダム」だよ? ライフルやヒートホークで戦いたいよ?
それはわかる…わかるが…どうやる?
なんせゲームといえば、双六系と将棋・チェス系しか知らない。
サイコロ判定なんて、思いもよらなかった。
う〜んと悩んで、ひとまず置いておくことにした。
駒を作りながら、なにか思いつくかもしれない。
買い込んだМSプラモを作り始める。
プラモのМSは、素のままだと棒立ちだ。
肩に一軸を仕込んで腕を動かし、簡単なポーズをつけられるくらいに改造しよう。(写真もそんな感じだった)
アイデアはよかった。
しかしピンバイスも知らないし、持ってもいない。真鍮線なんてモノも知らない。
色も塗りたい。
素材一色では味気ない。ちゃんと劇中と同じ色に塗分けたい。
ランナーからМSを切り取り、乱暴にバラバラにしてから振り返る。
敵味方・6x6ぐらいの駒は欲しい。
……この数を作るのか?
背伸びしたい盛りは、足し算は知ってても、引き算を知らなかった。
結局、ウォーゲーム作りは頓挫し、買い込んだプラモは棚で埃を積もらせた。
南無三。
ウォーゲームとの出会いは再び訪れた。
高校のクラブに持ち込まれた、ツクダのガンダム・シリーズだ。
シミュレーションゲームと名を変えたソレで、サイコロ判定というものを初めて知った。
目から鱗。
なるほど、ウォーゲームとはこういうモノだったのか。
挫折のひとつを振り返り、そして首を傾げる。
しかし、アニメックのアレはなんだったのだろう…?
モビルスーツは自分と同じ市販プラモだったのかもしれない。
だが、ホワイトベースやムサイなどがわからない。
市販されていた覚えがなかったので、大学生たちのフルスクラッチだったのかもしれない…。
そんなトコで落ち着かせて年月は流れ…。
最近、ヤフオクで謎が解けた。
バンダイのif GAME for ADULTシリーズ「機動戦士ガンダム」もしくは「MSミニチュアコレクション」だったのではないか?
盤面にヘックスはあるけど、ユニットは立体フィギュア。なんともソレっぽい。
高校時代でも「GAME for …」は販売されていたけど、パッケージに写真もなく内容不明。そうそう買える価格でもないため、謎のゲームだった。
おそらくはアニメックのあの記事も、プレイしていたのはこのゲームだったのだろうね。
……いや、そうであろうか?
もしかしたら、大学生の作ったあのゲームが、バンダイで販売されることになったのでは…?
などと、いまも謎は残る。
★ ★ ★
『立体の駒で、マスやヘックスを使わない』
それがシミュレーションゲームの僕の原イメージ。
トイズキャビンの「蟹戦車」は手頃な大きさで、ポージングの自由度が高い。
昔の挫折を思い出し、作りたくなったというワケ。
ちょっとのつもりが駄文を連ねてしまった。
★ ★ ★
今作を作りながら思ったことがある。
昨今、ボードゲームをアナログゲームといわれたりするけど、実際、デジタルなのだなぁ〜と。
移動はマスやヘクス。サイコロも判定値も、1と2の間のようなものはない。
対してデジタルといわれるPCゲームは、三角関数を使うようになり、入力デバイスもアナログ方式が可能になった。
いとおかし。
今作では移動に自在曲線定規を使ってるわけだけど、移動力を中途半端に使えるようにしたのはそんな理由があったりも。
自由に折り曲げて軌道を作るのは、移動経過を可視化するようで面白い。
自在曲線定規には可能性がありそうな気がする。
他のゲームデザイナーにも考えてみて欲しいですね。
★ ★ ★
詳しく調べたわけではないけど、「蟹戦車」はシリーズでもって、ガトリング蟹以外にも種類があるみたい。
本作ルールに"抜け"のように感じるトコは、そこら辺のための余白です。
今後、リリースされたら、追加するつもり。
というワケで、トイズキャビンさん、よろしく〜♪
★ ★ ★
さて。
もし、楽しんでいただけたら幸い。
なにかあれば、<Twitter> まで。
ではみなさん、良き蟹ミソたれ!
- 【「アニメック」とは?】
主流の「アニメージュ」等を「情報誌」とすると、「考察誌」となるでしょうかね。
「評論」は作品に対してで、"作品を取り巻くファン文化"も含めているので「考察誌」の方が合う気がする。
当時はまだ「カウンターカルチャー」なんて言葉はなく、「オタク」という言葉ができるのももっと後。[1]
アニメ誌としては、かなり異色。いや、SF映像誌といった方が正解なのかもしれない。
連載の「特撮ヒーロー列伝」がソレ。当時の僕からして懐かしい、ガキの頃に見ていた特撮番組を解説したもの。今と違ってビデオ・DVD等で販売されてなく、再放送もされない、見ることができない作品群を作中写真とともに熱く語っていた。
そういった繋がりなのか、「DAICON III」や「アオーク・オープングアニメ」を紹介し、全国のアニメファンに知らしめた雑誌でもある。[2]
「DAICON III」は「DAICON IV」になり、ゼネラルプロダクツができると「ゼネプロ繁盛記」なる岡田斗司夫の連載も掲載された。[3]
デビューしたて(?)のゆうきまさみのマンガを掲載したり、「アニメック」がなければ、エヴァンゲリオンもパトレイバーも産まれなかっただろう、アニメ・特撮史を語る上で跨いで通れない、わりと偉大な雑誌である(と思う)。
- 【姉妹誌】
現代のネットにたとえると「情報誌」は公式サイト、「考察誌」は2ちゃんやTwitter、といったところか。
このほかにアニメパロディの「OUT」、同人誌情報やコスプレなどファン活動の「ファンロード」があった。
「ファンロード」は異色中の異色で、人気同人作家が香港や台湾へ行った旅行記「げげぼツアー」がとても好評だった。[4]
当時のアニメファンは、情報誌とともに「OUT」や「ファンロード」を購入するのが普通だった。
おかげで毎月、雑誌代だけでおこずかいが青色吐息だったよ…。
- [1]※.「オタク」ができた時は、侮蔑を含んだレッテル貼りで、僕は好きじゃなかった。
- [2]※.姉妹誌ファンロードの方が早かった説アリ。
- [3]※.「深夜実験室での焼肉パーティー」は爆笑必至なので、古本屋で安く見つけたら迷わず購入が吉。
- [4]※.アニメファンの中で行ってみたい外国が香港・台湾だったのは「げげぼツアー」の影響。





お知らせ
拙作 『みみっく★ぱにっく』 を、秋葉原のレンタルショーケースにて、少量販売しています。
ご興味ありましたら、よろしくお願いします。m(_ _)m
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